連邦準備制度(Federal Reserve System)
Federal Reserve System
連邦準備制度(Federal Reserve System)は、1913年の連邦準備法(Federal Reserve Act)の制定によって設立された米国の中央銀行制度です。こちらはFedとも呼ばれています。これはアメリカで、日本の日銀に相当します。
Fedの金融政策の目的は、連邦準備法(Federal Reserve Act)に記載されており、主に以下のとおりです。
- 最大の雇用
- 物価の安定
- 適度な長期利子率
これらのうち1と2は「二つの使命(Dual Mandate)」と呼ばれています。
連邦準備制度理事会(Board of Governors of the Federal Reserve SystemもしくはFederal Reserve Board, FRB)は、ワシントンD.C.に本部を置いており、Fedの指導的な役割を担当しています。金融政策と規制によってアメリカ金融と経済全体を監督しています。こちらもFedとも呼ばれますが、日本では一般にFRBとも呼ばれています。
構成メンバーは大統領によって任命される理事(Governor)は、議長(Chairman), 副議長(Vice Chairman)を含めて全員で7人です。
理事会の監督のもと、全米12の地区ごとに連邦準備銀行(Federal Reserve Banks)が置かれています。

(引用元:今さら聞けない「FRB」ってなに?~世界経済を動かす金融政策~)
FOMC
FOMCは連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称で、アメリカの政策金利や金融政策などを決定するための会合です。日本銀行の製作委員会に相当する最高意思決定機関です。FRBの構成メンバーと、ニューヨーク連銀総裁、そして残りの十一の連銀総裁のうち4人(これらは1年ごとにローテーション)で構成されています。
2023年の日程
2023年の開催日は以下の日程です。
| 開催回 | 開催日 |
|---|---|
| 第1回 | 1月31日・2月1日 |
| 第2回 | 3月21日・22日 |
| 第3回 | 5月2日・3日 |
| 第4回 | 6月13日・14日 |
| 第5回 | 7月25日・26日 |
| 第6回 | 9月19日・20日 |
| 第7回 | 10月31日・11月1日 |
| 第8回 | 12月12日・13日 |
FOMCを読み解く
FOMC声明文
FOMC声明文(statement)はFOMC開催日に即日公表されます。非常に簡潔な文章になっています。
- 経済・物価・雇用の状況
- インフレ率・FF金利レンジ
- 今後の金融政策
- 賛成・反対者の名前
例えば、6月13・14日の第4回のものを見てみます。
[14日 ロイター] – 最近の指標は、経済活動が引き続き緩やかなペースで拡大していることを示している。雇用の伸びはここ数カ月間堅調で、失業率は低いままだ。インフレ率は引き続き高止まりしている。
米国の金融システムは健全で強固だ。家計や企業の信用状況の引き締まりが経済活動、雇用、インフレの重しになる可能性がある。これらの影響の程度は引き続き不透明だ。委員会は引き続き、インフレのリスクに大いに注視している。委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。これらの目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを5.00─5.25%に維持することを決定した。今回の会合で目標誘導レンジを安定的に保つことで、委員会は追加の情報と金融政策への意味を評価することが可能性になる。
徐々にインフレ率を2%に戻すために適切とみられる追加的な金融政策の引き締めの程度を決めるに当たり、委員会は金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する。さらに、以前発表された計画で説明されている通り、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける。委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む。
金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある。委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、マイケル・バー、ミシェル・ボウマン、リサ・クック、オースタン・グールズビー、パトリック・ハーカー、フィリップ・ジェファーソン、ニール・カシュカリ、ロリー・ローガン、クリストファー・ウォラーの各委員
米FOMC声明全文(ロイター)https://jp.reuters.com/article/usa-fed-statement-idJPKBN2Y01Q6
ポイントとしては、前回の声明文と比較して、FOMCの認識がどのように変化したかを把握することが重要です。
議長会見
声明文の変更点・議長の考え方などが示されるため、市場を動かすこともあります。
FRBの記者会見の例は以下のリンクがまとめられています。
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/inoue/0615
議事録
FOMCの議事録(Minutes)は、金融政策の金融政策の決定過程を理解するための重要な情報源です。FOMC会議の約3週間後で公表されるため、時差に気をつける必要があります。
議事録リンク:Minutes of the Federal Open Market Committee, June 13-14, 2023
議事録を見ると、各理事がどのような発言をしているかわかるため、米国金利の先行きを予測するのに非常に重要です。
複数の参加者が「0.25%の利上げを続けるべき」と6月も利上げ継続を主張していた。また、「ほぼすべての参加者が年内に追加の利上げが適当との考えを支持した」
利上げへの前傾姿勢が続くFOMC(6月FOMC議事録)https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/0707
このようにインフレを抑えるために利上げに前向きな姿勢がなされている様子が記載されていました。
また、議事録に添付される経済予測サマリー(Summary of Economic Projection)を見ると、GDP、失業率、PCE(個人消費支出)インフレ率の予想やFOMC参加者の金利見通しのプロットを見ることができます。例えば、次のようなドットプロット(ドットチャート)です

この図は横軸が時間、縦軸が金利、各ドットが各メンバーが考えるFF金利のターゲットを表しています。
2025年にかけて利下げをしていく様子が見ることができます。
ベージュブック
各地区連銀による経済状況報告をまとめたものです。FOMCの2週間前に一般公開されます。
ベージュブックはFOMCが経済状況を確認し、政策判断を行なっていくため、重要な材料となります。







